トリリンガル育児中。旅好き女のつぶやき

10年前は想像もしなかった 国際結婚×多言語育児×英語教育

英語嫌いな私が英語漬けになったきっかけ

オーストラリアが変えた若い視点

初めて海外へ行ったきっかけ

初めての海外渡航国はオーストラリアでした。

f:id:trilingual:20160515191326j:plain

私は大学生になるまで海外へ行った経験が一度もありませんでした。

小さな頃は「海外」に対して不思議な憧れがあったように思いますが

学校で英語を学ばなければならないようになってから

文法や英単語を覚えることが億劫になり、英語が嫌いになっていきました。

 

そんな私が海外に行こうと思い立ったきっかけは

夢も何もなく進路のアイデアが浮かばなかった私が

大学の進路指導室を訪ねたこと。

進路指導員に投げかけたとってもアバウトな質問が

「どこに就職するにしても役に立つ資格とか

 そろそろ勉強したほうがいいかなと思うんですけど

 何を勉強したらいいですかね?」

なんだこいつ、と思われたと思いますが

その進路指導員の方はこんな世間知らずの私の質問に

「そんな資格は存在しないよ。

 でも、英語が話せたらどんな分野でも結構役立つかもしれないね」。

なるほど、と素直に納得して

その足で大学の生協センターにあった旅行カウンターに行ったのでした。

そしてその1ヵ月後、人生初の海外オーストラリアへ

1ヶ月の短期留学に出発したのです。

 

人生を変えた刺激的すぎる毎日

オーストラリアに旅立った時、私は19歳でした。

ぎりぎり10代。

でも、この若さが重要だったと思います。

好奇心が掻き立てられ、素直に刺激を受け入れ感動できることって

年を取るごとに失われていく部分だと思うんです。

 

その頃、私の英語力は、be動詞と一般動詞の区別も怪しいほど。

会話でスムーズに出てくる言葉なんて

ハロー!とハーワーユー?くらいでした。

渡航を決めて出発までの1ヶ月間、

気休めに英語のCDなんかを聴いたりしていましたが

全く何の役にも立ちませんでした。

 

1ヶ月の間はホームステイ

子供が3人いる賑やかな家庭にお世話になりました。

何かを聞かれても何かを教えてもらっても

ほとんど理解していない私に、とても良くしてもらったと思います。

普通の家がとても大きくて広いし庭もある!

どの信号も面白い音を立てる!

ごみ収集車にゴミ箱収集用アームがついている!

街中でカップルが普通にキスしてる!

などなど、本当に小さなこと全てが衝撃でした。

そして、なんて小さな世界で19年間も生きてきたんだろうと思ったんです。

 

なにも突然、英語が好きになったわけじゃないんです。

英語が話されているこの世界が、自分が全く知らなかった世界が、

異常なほどに魅力的に感じたんです。

 

初めての語学学校!英語で学ぶ英語

南米の生徒だらけだったクラス

語学学校に入学するとまずレベル分けテストを受けます。

私は見事に一番下のエレメンタリー(初級)クラスでした。

日本人の留学生には、全く英語が話せなくても

中学校から習うある程度の文法が出来る人が多いので

ほとんどの日本人がインターミディエイト(中級)クラスに入ります。

オーストラリアは人気の留学先なので

どの語学学校にも結構な日本人留学生がいるのですが、

私が入学したときは私のクラスには日本人がおらず

ほとんどが南米から来た生徒でした。

 

まず驚いたのは、他の生徒のスピーキング能力。

どこがエレメンタリー!?みんなペラペラすぎる…

というのが、最初の感想でした。

先生が何かを聞けば、みんなが一斉に手を上げて答えようとする。

わかるわからない以前に

手をあげないことが恥ずかしいくらいに思えてきました。

でも、みんな英語がペラペラだったわけじゃないんです。

言いたい英語がわからなければ、堂々と母国語の単語を交えて話すんですね。

スペイン語もポルトガル語も知らない私にとって

全部が英語に聞こえたのは当然です。

彼らの国民性もあります。

話したい!聞いてほしい!前に出たい!勉強したい!

この積極性は、日本人にはなかなかないものですよね。

積極性に溢れた南米人に囲まれて、気がつけば

自信がなくても私も手を上げるようになっていました。

間違えることは恥ずかしくない。

最初にこれを学んだことは、私にとって大きいことでした。

これも、まだ若かったから素直にそう思えたんです。

 

常に持ち歩いていた電子辞書

滞在1ヶ月間の間、何を忘れても絶対に持ち歩いたのが電子辞書

単語しか出てこない昔の和英辞書ですから、

たった1文、伝えたい文章を辞書で調べながら伝えるのに

相当な時間がかかりました。

 

電子辞書の活躍は朝一番、学校への通学道から。

ホームステイ先の近所に、たまたま同じ語学学校の生徒が滞在していて

その子と毎朝学校に行くようになりました。

コロンビア人の女の子で、

学校では私と同じエレメンタリーレベルでしたが違うクラス。

お互いに英単語をほとんど知らず、

でもお互いの辞書を見せ合って見比べながら会話をしていました。

そんな状況だったので正確に全てが伝わっていたのかわかりませんが

異国の同じ年頃の女の子と英語を通じて会話できるということに

たまらない興奮を覚えていました。

 

溢れてくる疑問と質問

どうしてあなたの国では○○○なの?

この質問を英語でするにはどうすればいいの?

滞在中、このはてなが頭の中を何度も往復しました。

残念なことですが、大人になってくると疑問への探究心が薄れてきます。

これは日本人としての国民性もありますが

これはこうなんだ。とありのままをただ受け止めることに慣れてくるんです。

それを、聞きたい!知りたい!と思う気持ちが

英語が大嫌いだった私に、自分から英語の教科書を開かせたんですね。

 

大人になっても好奇心と探究心を持つこと

とても大切なことだと思っています。

嫌いなことに直接向き合ってしまうとモチベーションがあがりませんが

自分の中に何か熱い気持ちがあると、嫌いなことでも向き合えるんですね。

例えば、恋愛だってそうだと思うんです。

もし恋に落ちてしまった彼が、英語しか話せなかったら

なんとかコミュニケーションが取りたいという気持ちから

英語に向き合おうとするんじゃないでしょうか。

きっかけって、以外と単純なことなんです。