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10年前は想像もしなかった 国際結婚×多言語育児×英語教育

外国人旦那には理解不能!日本と西洋の結婚式ご祝儀事情の違い

お祝いの気持ちだけでは済まされないお金の問題

20代後半に差し掛かってから、

周りの友人達が続々と結婚し始めました。

いわゆる結婚ラッシュです。

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となると、結婚式に招待される度に頭を悩ませるのがご祝儀

お祝いしたい気持ちはもちろんありますが

披露宴から二次会まで呼ばれるとなると、

特に女性ではまずヘアメイクにかかるお金、もちろん交通費、

そしてご祝儀に二次会の会費…とお金のことが気になります。

最低でも4万円~5万円くらいは飛んでいくことになることがほとんど。

でも、自分が招待されれば自分の時には招待するというのが普通なので

結局はお互い様だったりする部分もありますよね。

 

ちなみに私は、20代後半に海外を放浪していた時間が長かったことや

妊娠・出産を経たこともあり

友人の結婚式には招待された全てに出席することができませんでした。

私自身の結婚式をしたのも実は今年の春なのですが

結局主人が外国人だということもあって海外挙式。

日本から参列してくれた友人もいますが

飛行機代もかかるのでご祝儀は受け取りませんでした。

それでも、わざわざ結婚祝いを贈ってくれた友人もいましたし

お祝いにかかるお金は持ちつ持たれつ…というところもあると思います。

 

海外の結婚式で渡すお祝いとは

日本人の私とフランス人の主人の挙式は

間を取って(?)インドネシアバリ島で行いました。

全員が日本人だった私の招待客に対し、

主人側は結構な多国籍。

フランス・ベルギー・スイス・シンガポール

ちなみにシンガポールはアジアですが、

文化的に見ると西洋文化にずっと近いと思います。

 

日本からバリまでの渡航費と

ヨーロッパからバリまでの渡航費を考えると

さすがにヨーロッパからのほうが時間もお金もかかるわけです。

でも、親しい友人の結婚式とあらば世界中どこへでも!

そんな気持ちで本当に海外渡航する人の比率は

日本よりも圧倒的に多いような気がします。

日本だったら、海外挙式は家族だけで

友人達は日本に帰ってから二次会で呼ぶ、

というのがなんとなく一般的になっていますよね。

 

そんな中、海外のご祝儀事情はどうなっているのでしょうか。

遠いところからわざわざバリまで足を運んでくれた友人達から

ご祝儀をもらうということは期待していなかったのですが

結局全ての人から受け取りました。

額は平均にすると日本円で2万5千円ほど。

これは額面にすると多いほうだと思います。

西洋では、お金をあげるという決まりはなく

物をプレゼントすることもありますし、

お金を渡すにしても、例えば5千円でも全く問題ないわけです。

挙式のため遠い国に渡航した場合は、交通費に多額のお金がかかるため

もちろんお祝いの言葉やメッセージカードだけでも十分。

 

また、海外挙式に招待しない場合で

多くの友人が出席する結婚式になる場合、

様々な形で新郎新婦にお祝いが贈られます。

挙式後に新婚生活が始まるカップルの場合

新婚生活には新しい家具や家電が必要になってきますよね。

これにはかなりのお金がかかります。

そこで、結婚式の前に友人代表が新郎新婦に

「これからの生活に必要なものリスト」を

書いてもらうようにお願いします。

そして、参列者みんなで出し合ったお金で

家具や家電を買ってプレゼントするんです。

これは助かりますね!

披露宴パーティのゲームでお金を集める

日本の披露宴や二次会でのゲームというと

出席者に何かが当たるプレゼントゲームなどが一般的ですが、

西洋ではあまりそういう風習はありません。

結婚が決まったとき、私がスイス人の友人からプレゼントされたのは

真っ白なレッグバンド

これはヨーロッパの伝統的な結婚式のゲームの一つのようで、

新婦がレッグバンドを足首にはめるところから始まります。

お金を集めるためのバスケットを持った男性と女性が招待客間を周り、

男性招待客がバスケットにお金を入れると

そのレッグバンドが上に上がります。

どんどん上に上がるに連れて、ウエディングドレスがどんどん捲り上げられ

新婦の脚があらわに。

それを阻止するためにお金を入れるのは女性招待客。

レッグバンドが上がったり下りたりする間に、

お祝い金がどんどん集まっていくわけですね。

もうこれ以上上げられない!というところまでレッグバンドがあがったら終了!

集まったお金が招待客からのお祝いとなります。

 

どうして日本の結婚式ではご祝儀が3万円?

3万円と決まっているわけではありませんが、

この金額が一般的なご祝儀金額だと思います。

お金のない学生の場合は1万円、

社会人なら3万円、

兄弟姉妹の式なら5万円、

両親なら10万円~…というのが相場です。

10万円以下だと、偶数にしないほうが良いと言われているのは

偶数は2で割れることで別れを連想させるため。

でも10万以上なら偶数でも良いなんて、

筋が通っていないと思うのは私だけでしょうか。

日本ではこういう「縁起」に肖ろうとする伝統が多いですが

私個人的にはそんなものは人生に何の影響もないと信じているので

仏滅に結婚式を挙げても安いなら良いだろうと思っています。

 

そしてこの日本のご祝儀の慣わしを理解できないのがフランス人の主人。

「僕達はお金持ちなわけでもないし、今は節約しなければいけない大事な時期。

 友達ならそれくらい理解して当たり前だろう?

 どうして3万円も渡す必要があるんだ?1万円でもいいじゃないか」

そう、その通りなんです。

全くもって理解できない気持ちが理解できる…のですが、

結婚式に呼ぶ招待客って「親友」だけじゃないのが普通なんですよね。

とりわけ個人的に仲がよくなくても、同僚全員呼ばないと…とか

この友人だけ呼んだり呼ばなかったりするとグループ内に不穏な空気が…とか

結婚式に招待されたから、私も招待しないと…とか

そういう面倒くさい繋がりがあったりするんです。

そもそも、そういうところから理解できない理由が文化の違い。

 

祝儀袋を開けてみたら3万円と思っていたのに1万円だった!とか

たまに聞く話ですが、普通はそれを本人に抗議したり愚痴ったりしません。

でも、心の中でずーっと残っていくんですよね。

下手すれば一生「1万円しか祝儀を包んでくれなかった人」というレッテルが

その人の中で貼られて、それが友人としての関係の間に壁を作っていったり。

なんて面倒くさい、と思うと同時に

なんて薄っぺらい関係だ、とも思います。

そんな相手すら招待しなくてはならないというところが

日本のくだらない仕来り義理なんですよね。

こうは言っても、私も日本人なので友人の結婚式には協調性を持って出席しますし

そこまで親しい相手でなくても、ご祝儀の額を減らしたりはしません。

それを外国人の主人に理解しろというのがそもそも難しい話なんです。

ですので、友人の結婚式のご祝儀代はもちろん全て私のポケットマネーです。

 

国際結婚には、こんな意外なところでも

説明しても理解できない文化の違いが突然目の前に現れたりします。

それは相手の文化に対しても同じ。

お互いが譲り合って理解しようと努力しあうという点も

国際結婚を成功させる秘訣の一つです。